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食卓の風景 [雑談]

普段はめったにアニメは見ないのだけれど、「みなみけ」は見ている。

このアニメはみなみけ三姉妹の平凡な日常を淡々と描いたもので、過度な期待はしないでください。というもので、設定はとてもシンプルだ。学校に通っている南家の三姉妹の日常だから、特別なことはなく、ほのぼのとした感じで物語は進行する。

一期の内容が面白かったので漫画も買ってしまったのだけれど、何で自分がこの漫画を好きなのかを考えてみると、食卓の風景が好きだったのだと思う。漫画やアニメの中では、三姉妹は学校から帰ってきて、リビングのテーブルに来る。そして、その空間で物語が進行する。三姉妹はマンションに住んでいる設定だけれど、もし、一軒家に住んでいるという設定だったり、親がいた場合には、必ずあの空間で物語が展開するということはなかったとおもう。(母親がいたら、リビングには必ず母親がいて、学校の宿題や成績がどうだとかそういう話が出てきて、そういう話を聞かれるのは嫌なので、子供は自分の部屋で過ごすことが多くなるだろうから。)

あの空間の中で色々なことが起こるシーンを見ていて、思い出したのがサザエさんやちびまるこちゃんのアニメだった。
この2つのアニメで印象に残っているのは家族団らんの風景だった。あの時代には一家にテレビは一台だけだったろうし、インターネットもないわけで今よりもものがない時代だった。だけど、あの時代には家族とのコミュニケーションがあったし、みなみけで出てくる風景も3人のコミュニケーションが上手く取れなくなったら、あの漫画のように話が進行しないだろう。

食卓の風景で思い出すのが、浦沢直樹のMonsterで、この漫画の本筋とはそれほど重要ではないストーリーのなかで食事を取るシーンが幾つもでてくる。その中で出てくる食事はいわゆる高級料理ではないのだけれど、その中に出てくる風景がとても印象に残っているものがいくつかある。

その中に主人公のテンマによって九死に一生を得たマフィアのボスがテンマたちと外でランチを取るシーンが出てくる。
彼は近くにいた人を失い、彼も一度は死に掛けた。「普通の食卓が欲しかっただけなのに・・・」という彼の台詞がとても重い。

普通はあまりにもありふれていて、普段は気がつかないものなのだけれど、失って初めてその存在の大きさが分かる。
食卓の風景は家族の絆と言うと大げさかもしれないけれど、いつの間にか無くなっていたのなら、取り戻すことが大切なのではないか?なんて考えている。


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