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目線 [雑談]

CMを作る作業はラブレターを書く作業に似ている。

ラブレターを渡す相手はそのCMを見る人。出す人は会社。
そして、どうやったら相手の心を動かすことができるか?と考えるのがCMプランナー

日本のテレビのラブレターの制限時間は大体15秒か30秒で、海外と比較するとかなり短い。

15秒のうち、「僕は、こんないいところがあるんだよ、すごいでしょう。」という上から目線でアプローチすると、
ほとんどの人は「へー」と素通りする。

しかし、好きだという気持ちを言葉で伝えるのではなく、好きな曲を渡して伝えたり、さりげない態度で示したり
といったアプローチをすると、あれ?と見る人はおもうはず。

例えば、この商品がある生活で、日常がどのように変わるのかを自然とアプローチすると、共感は得やすいかもしれない。
昔、佐藤可士和さんが手がけたHONDAのステップワゴンのCMはその典型的なもので、それまでクルマのCMというと、どちらかというと車が走っている姿を見せて、「どう?かっこいいでしょ」みたいな感じのCMばかりだったけれど、
ステップワゴンでは「クルマと一緒に何処へ行こう?」というアプローチで、その時のCMなんてほとんど覚えていないけれど、このCMのことは印象に残っている。

最近本屋で電通が出しているCMプランナー入門という古本を見つけたのだけれど、そこに、今を代表する人達がまだ独立する前に電通にいるときで、どのようにCMをつくっているのかコラムを書いている。

例えば、TUGBOATの岡康道さんだったり、ピタゴラスイッチの佐藤雅彦さんだったり。

ちなみに、岡さんは商品を感情の揺れるところにおいてみる
佐藤さんであれば、自分が面白いと思ったCMの何処が面白いのかを分析する

といったアプローチでCMを作っていたそうです。

最後に今時点の私なりのCMのつくりかたを書いてみる。

笑えるCMをつくりたいなら、とことん自分の目線を下げることに徹する。そしてこびない。
共感を得たいCMをつくりたいなら、見る人とちょうど同じ高さになるようにする
一目置かれるCMをつくりたいなら、目線を上げたものをつくる。
ただし、見る人によっては不快感を抱く可能性もあるので注意が必要。

書いてみるのは簡単だけど、作るのは難しい。しかし、つくってみていい反応をもらえるとまた頑張ろうという気になる。

そんなものです。
タグ:CM
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